100731 当社流の音環境3原則を紹介させていただきます

NHKサイエンスZERO「驚きの高性能・聴覚 秘められた可能性」(7/30放送)にたま
たま出くわしました。
その後半部分の内容紹介なども含め、居室の音環境改善に対する当社の考え方
をご紹介します。

まずは番組後半の内容のご紹介から:

−人間の耳には「内有毛細胞」と「外有毛細胞」があり、後者は『踊る細胞』とも言わ
  れ、小さな音に対しては大きく踊り、大きな音に対しては小さく踊り、この『踊り』が
  「内有毛細胞」に伝わる。

−クラシック音楽は小さな音(ppp)を聴かせるための音楽といってもよく、例えば
  バッハのシャコンヌでは、曲の開始から10分程は大きな音での演奏になるが、
  その後は小さな音の演奏に移行する(バイオリニスト 千住真理子氏)。

−何故、人の聴覚は鋭いのか? これは人間の祖先が恐竜時代には小さな夜行性
  哺乳類で、視覚より聴覚に頼った名残と考えられる。

−NTT系(?)の研究所での実験結果:
  番組スタッフの反応時間は、視覚が0.278sec、聴覚が0.211sec。
  これは、視覚は化学的処理、聴覚は機械的処理に依存しているためである。

  余談ですが、実験室にオーディオの世界では定評があるB&Wの800シリーズと
  思しきスピーカー(高価です!)があることには驚かされました。

−聴覚は変化に敏感であり、視覚に比べ時間分解能が格段に高い。

−聴覚は視覚に対して影響力を持つ。

なお、当番組のホームページは http://www.nhk.or.jp/zero/ です。

ところで、当社に「談Speak, Talk, and Think」(2008 no.82)(たばこ総合研究センター)
という書籍があり、内容は次のとおりです:

特集 おとはどこにあるのか・・・聴くではなく、奏するでもなく

−<対談>理性を導く音の快楽 柏野牧夫×他谷裕二
−<対談>無数の眼/耳/舌 あるいは闘争の劇場としての・・・粉川哲夫×廣瀬純
−<対談>「聴いたことのない音楽」の方へ 小沼純一×渋谷慶一郎

NHKの番組で紹介された「聴覚は時間分解能が高い」ということに関連する部分と
して、最初の対談で「両耳間の時間差の処理」については10μsecくらいまで判別
する、角度にすると1〜2度の差を判別すると述べられています。

また、同じ対談の中では「脳は新奇性と親近性を求める」ということも論じられていま
す。

さて、オーディオの世界では、「音が良くなる」(システム系+聴覚系)、「高忠実度
再生(High Fidelity: Hi-Fi)」(専らシステム系のことです)という言い方をしますが、
当社流の音環境3原則は次のようになります。

一言でいえば、人間にとって分かり易く安心出来る音環境が好ましいということです。

具体的に申し上げれば、

原則1 音の来る方向が分かり易いこと: 上記ではギリギリ10μsecの分解能という
     ことでしたが、「ギリギリ」より余裕がある方がいいのではないでしょうか。
     そのためには、音源から側壁に反射して耳に到達する音が重要だと考えて
     います。

原則2 音源までの距離が判別し易いこと(この場合の「音源」は、オーディオの場合
     ですと、スピーカーから出る音楽の楽器の位置を意味します)。

原則3 何の音か分かり易いこと: これはオーディオの世界のHi-Fiにも通じますが、
     音源は一体何か、正確に分かった方が安心だということです。

音に対する反応は人それぞれです。昆虫の羽音を聴いただけで飛び上がる人もいる
かと思えば、全く動じない人もいます。

クラシック音楽は好きだけど、演歌はどうもという人もいらっしゃいます。

それはそれとして、どのような好みの方の場合でも、音環境・音響については上記の
3原則を考慮されては如何でしょうか。

 

 
   
 

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